高卒採用を成功させる実務のポイント
- 上田昌平

- 5月9日
- 読了時間: 3分
近年、高卒採用を強化する企業が増えています。特に製造業、建設業、物流、小売、食品関連などでは、「地元で長く働いてくれる人材を確保したい」という理由から、高卒採用の重要性が高まっています。
ただし、同じ“新卒採用”でも、大卒採用と高卒採用では、採用活動の進め方が大きく異なります。ここでは、初めて高卒採用活動に携わる人事初心者向けに、高卒採用実務のポイントを説明します。
大卒採用では、ナビサイトやスカウト、WEB説明会など、デジタル中心で採用活動を進めることが一般的です。一方、高卒採用では、今でも“人と人との関係性”が非常に重要です。言い換えれば、高卒採用は「事務所でパソコンに向かっているだけでは成果が出にくい採用活動」とも言えます。実際に、高卒採用で安定的に成果を出している企業ほど、経営者や人事担当がよく学校に足を運んでおり、良い関係を築いている印象です。
高卒採用を強化する場合、特に次の4つのポイントを押さえておくことが重要です。
まず一つ目は、高卒採用特有の「ルール」と「慣習」をよく理解することです。
高卒採用には、長年運用されてきた独自のルールや地域慣行があります。例えば地域によっては「3倍ルール」などが存在し、特に関西エリアでは厳格に運用されるケースも少なくありません。
「知らなかった」では済まされないことも多いため、まずは地域の高校やハローワークの運用を理解することが出発点になります。
二つ目は、スケジュールを踏まえて早めに準備することです。
高卒採用は、求人票提出、応募開始、選考開始など、年間スケジュールが明確に決められています。そのため、募集開始直前になって慌てても、十分な活動ができません。
また、学校側は非常に多くの求人票を扱います。提出が遅れるだけでも、先生の印象に残りにくくなる場合があります。
三つ目は、学校訪問と先生との関係づくりです。
高卒採用では、進路指導の先生の影響力が非常に大きいのが特徴です。先生が「この会社なら安心」と思えるかどうかで、生徒への紹介のされ方も変わってきます。
もちろん、一度訪問しただけですぐ成果につながるわけではありません。しかし、定期的に学校へ足を運び、誠実に情報提供を続けることで、少しずつ信頼関係が築かれていきます。だからこそ、求人票はできる限り学校へ持参し、直接説明することが重要です。郵送やメールだけで済ませるより、「実際に来てくれる会社」という印象が残ります。
そして四つ目は、生徒本人の志望度を高める工夫を徹底することです。
特に職場見学は非常に重要です。実際の職場の雰囲気、社員の表情、挨拶、案内の丁寧さなど、生徒は細かな部分をよく見ています。
逆に言えば、豪華な会社説明資料よりも、「社員が気持ちよく対応してくれた」という体験の方が、応募意欲につながることも少なくありません。
高卒採用は、WEBだけで完結する採用ではありません。
学校へ行く。先生と話す。職場を見てもらう。生徒と向き合う。
・・・ちょっと古風でベタなやり方かもしれませんが、このように“足を使った活動”の積み重ねこそが、高卒採用成功の近道なのです。




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