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AI時代のES選考──企業人事が見るべきことは?

新卒採用の初期選考でエントリーシート(ES)を使う企業は多く、典型的な設問は①自己

PR、②学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)、③志望理由(志望動機)の三つです。ここでは、この3項目において企業人事がES選考で何を見極めるべきかを考えます。


近年、ES選考の様相は大きく変わっています。AIを使いこなす就活生が増え、提出される文章はどれも“よくできた”ものばかり。特に自己PRやガクチカでは、その傾向が顕著です。内容は部活動、アルバイト、ボランティア、学業(ゼミ、資格取得)などが中心で、「困難→努力→学び」というワンパターンの構成が定番化しています。内容で差がつきにくく、AIの支援により文章力の差も見えにくい。この点では、もはやESは、面接で人物を掘り下げるための“参考資料”にとどまることも多いといえます。


では、企業人事はESの何を重視すべきか。

上述の典型的な3つの設問の中で、最も差が出やすいのは③志望理由(志望動機)です。志望理由(志望動機)には、学生が企業の本質や価値観にどこまで自分の言葉で向き合っているかが表れます。


人事が見るべきポイントは二つ。

(1)理由(動機)が“受け身”ではないか?

「知名度があるから」「福利厚生が良いから」「憧れていたから」など、企業からの提供価値に惹かれただけの志望では、入社後の自律的な成長が期待しにくいと考えてよいでしょう。

(2)本人の価値観と企業の価値観がどうつながっているか?

自らの経験で培った価値観と、企業の理念・事業・働き方がどう交わるのか。そのストーリーが本人の体験に根ざしているかどうかが、適合性や活躍可能性を見極めるヒントになります。


そして、採用側もAIに頼りすぎてはいけません。AIが導き出す“模範解答”を追うことと、“人”を見ることはまったく別の行為です。


AI時代だからこそ、”人事の眼”の真価が問われているということではないでしょうか。


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